Monday, 14 October 2024

エルパソで銃乱射20人死亡、憎悪犯罪か、白人の男拘束

エルパソで銃乱射20人死亡、憎悪犯罪か、白人の男拘束

パドレスが声明、傘下マイナー球団の本拠地で事件発生

2019年8月5日


テキサス州エルパソのショッピングモールで8月3日午前11時頃、男が銃を乱射し、アボット州知事や地元警察によると、20人が死亡、26人が負傷。

警察は容疑者として白人の男1人を拘束した。

メキシコ国境に近く、被害者にメキシコ人が含まれる。

警察は連邦捜査局 (FBI) とともに中南米からの移民問題に絡む憎悪犯罪 (ヘイトクライム) の可能性を含め捜査している。

トランプ大統領はエルパソの銃乱射について、ツイッターで「憎しみに満ちた行為で卑怯 (ひきょう) だ。

罪のない人々の殺害を正当化する理由や弁解の言葉はない」と批判し、「テキサス州や地元当局、捜査当局とともに取り組んでいる。

アボット州知事に連邦政府の全面的な支援を約束した」と投稿した。

ホワイトハウスによると、トランプ氏は国家安全保障問題担当のスタッフから状況の説明を受け、注視を続けている。

警察によると、拘束されたのは現場から約1,000キロ離れたテキサス州アレンに住むパトリック・クルシウス容疑者 (21)。

米メディアなどによると、容疑者がインターネットに投稿した可能性がある文書には移民に反対する内容が書かれていた。

ライフル銃のようなものを乱射し、死傷者の多くは商業施設内にあるスーパー「ウォルマート」で倒れていたという。

現場から数キロ先の国境の向こうはメキシコ。

エルパソの人口の約8割はヒスパニック (中南米系) で、メキシコとの人的往来が激しい。

同国のロペスオブラドール大統領は、エルパソの事件の死者に3人のメキシコ人が含まれていたとツイッターで述べた。

エブラルド外相はメキシコ人6人が撃たれて負傷したと明らかにした。

現場はスーパーや百貨店などが集まる大型モール。

週末で家族連れを含む約3,000人の買い物客が訪れていたという。

メディアは、店内で逃げ惑う人々や、銃の発砲音の中、隠れている男性の映像を伝えた。

大リーグ、サンディエゴ・パドレスは3日、傘下のマイナー球団が本拠地を置くエルパソで起きた銃乱射事件を受け、「無分別な悲劇に打ちひしがれている」と声明を発表。

マイナー球団は3Aエルパソで、日本選手では牧田和久投手が2Aアマリロに降格する前に所属していた。

ドジャースタジアムで行われたドジャース対パドレスの試合前には両球団が黙とうを捧げた。

7月28日にはカリフォルニア州ギルロイのイベント会場で銃乱射事件が発生し、男児 (6) を含む3人が死亡、十数人が負傷した。

8月4日未明にはオハイオ州デートンでも銃撃事件があり、9人が死亡、少なくとも16人が負傷したという。

容疑者は警官に射殺されている。

米国内で銃犯罪が続いている。


(2019年8月16日号掲載)