2022年12月17日
米疾病対策センター (CDC) は12月14日、新型コロナウイルス感染の後遺症に関連した死者が2020年1月から2020年6月までに米国内で3,544人に上ったと発表した。
死亡診断書の記載について調査し、報告書をまとめた。
米国でこうした調査は初めて。
報告書は、さらに多くの人が後遺症に関連して死亡した可能性があると指摘した。
新型コロナの後遺症として、呼吸障害や認知障害、疲労感などが知られている。
調査チームは新型コロナで死亡した102万人余りの死亡診断書を分析し、後遺症に相当する語句が含まれているものを集計した。
関連死は65歳以上が78.4%を占めた。
性別では男性の方が女性よりやや多い。
最も多かった時期は2020年2月だった。
人種別では白人が78.5%を占めたが、報告書は死亡診断書の正確性について人種ごとにばらつきがあると指摘した。
流行が始まった当初は後遺症に関して広く知られていなかったこともあり、関連死の実態把握に限界があったと説明した。
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米食品医薬品局 (FDA) は12月8日、新型コロナウイルスのオミクロン株BA.4とBA.5に対応した2価ワクチンの接種対象年齢を引き下げ、生後6か月から可能にする緊急使用許可を出した。
屋内で過ごすことが多い冬場の感染対策。
米国では、モデルナとファイザーが製品を供給している。
流行初期のウイルスを基にしたモデルナの従来品を2回打ち終えている子どもには、追加接種として2価ワクチンが使える。
ファイザーの従来品の3回接種の対象になっている子どもは、3回目を2価ワクチンに変更する。
既に3回終えている場合は、現段階で追加接種は不要だとした。
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バイデン政権は12月15日、期間限定で無料の家庭用Covid-19検査キットを再び利用できる措置を取った。
各家庭は https://www.covid.gov/tests から4つの無料テストをオーダーすることができる。
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カリフォルニア州保健局が12月17日に発表したデータによると、サンディエゴ郡のCovid-19新規感染者数は前回統計から10人増えて380人だった。
感染者数は感謝祭ウイーク後に急増ラインを示していたが、現在は減少傾向がみられる。
12月第2週の検査確定患者は4,821人で、11月第5週~12月第1週の5,649人から約15%減少した。
累計感染者数は952,752人。
新規死者数は24人で累計5,608人。
集中治療室 (ICU) に収容されている陽性患者は47人で前週より6人減少。
17日に空きベッド31床が追加され、合計223床が利用可能となった。
サンディエゴ郡保健福祉課は、この冬に予想される新型コロナウイルス、インフルエンザ、呼吸器シンシチアルウイルス (RSV) の同時流行を警戒し、Covid-19とインフルエンザ両ワクチンの接種を住民に促している。
2価ブースターとインフルエンザ予防接種は別種類だが、同時接種も可能。
Covid-19ブースターは重篤化や死亡という最悪の結果から個人を守ることを目的としている。
一次予防接種を済ませた生後6か月以上の対象者は、ワクチンまたはブースター接種後2か月以内に更新されたブースター (2価ブースター) を受ける資格がある。
(2023年1月1日号掲載)