2022年4月27日
サンディエゴ都市圏の家賃は、新型コロナウイルスの大流行が始まって以来、西海岸の他都市域を大きく凌ぐ高騰ぶりで、中間賃貸額はニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミ、ボストンに次ぐ5番目の高さだった。
オンラインで賃貸情報を提供するザンパー (Zumper) が4月26日に発信したレポートで明らかになった。
統計によると、サンディエゴにおける4月の1ベッドルーム中間賃貸額は2,390ドルで、ロサンゼルス、ワシントンDC、オークランドよりも高額だった。
2ベッドルームの中間価格は3,050ドルで、前年同時期比で約27%上昇している。
賃貸料の上昇はサンディエゴ郊外でも見られ、チュラビスタの1ベッドルームは昨年比で約40%、オーシャンサイドも30%近く急騰した。
ザンパー社のアナリストは、サンディエゴの賃貸急騰の理由として2つの要因を挙げている。
① NY、LA、SFなどの人口流入の激しい都市 (transplant cities) ではパンデミックの影響から、被雇用者が一定期間あるいは永久離職するケースが増加したが、SDは気候条件や生活環境が他都市圏より優れており、転居せずに在宅勤務を続ける人々が多く、賃貸需要が高いまま保たれている。
② SDの不動産は高額であり、住宅購入を計画しても1年で価格が20%近く (過去2年間は50%) 上昇する現実に阻まれ、住宅市場に移行したい人々が賃貸市場に取り残される。
全米統計でも、1ベッドルームの中間賃貸額は4月に1,410ドルの過去最高を記録し、過去14か月で13倍に上昇した。
2ベッドルームも1,746ドルに達し、15か月連続で過去最高を更新中。
(2022年5月16日号掲載)