2021年12月20日
サンディエゴ統一学区 (SDUSD) による生徒への新型コロナワクチン接種義務化に異議を唱えた訴訟で、サンディエゴ高等裁判所のジョン・マイヤー判事は12月20日、宗教的あるいは個人的信念による接種免除を認めない同学区の方針は州法と矛盾しているとの判断を示した。
マイヤー判事は、生徒が対面式の学校に通うために予防接種を受ける必要性は理解できるが、個人の信念による免除を認めずにCovid-19を必須予防接種のリストに加える権限は州議会にのみ許されていると判示した。
SDUSDが発表した指針によると、ワクチン未接種の生徒は自主学習による遠隔授業に参加しなければならない。
1月24日の同学区の2学期開始までに医学的免除が承認されない限り、対面式の指導を続けることができなくなる。
マイヤー判事は、自主学習プログラムへの参加は任意でなければならないのに、学区のロードマップでワクチン接種を必須条件としている点を問題とした。
地元の圧力団体「レット・ゼム・ブリーズ」の分派で保護者団体の「レット・ゼム・チューズ」はマスクやワクチンの義務付けに異議を唱え、この訴訟を進めてきた。
レット・ゼム・ブリーズの創設者シャロン・マキーマン氏は「(SD高裁の判決に) 感謝している。
子供たちの権利を守るために (学区にワクチン強制の権限がないとの認識が) 全米に広まることを願う」との声明を出した。
SDUSDは今後の対応について、控訴の選択肢も含めて検討中だという。
全米で新型コロナワクチン接種義務化をめぐる訴訟が過熱している。
(2022年1月1日号掲載)