2022年4月10日
世界保健機関 (WHO) は世界人口の99%が汚染度の高い空気を吸引している事実に警鐘を鳴らし、それが長期間にわたると、心疾患や呼吸器系疾患を引き起こす可能性があると警告した。また、WHOは、発展途上国の多くの都市が重度の大気汚染に晒されているが、米国の都市でも公害が深刻な問題となっている現実を指摘。
大気汚染の原因には、高速道路での交通量過多などの慢性的要因と、山火事に起因する煤煙発生のような季節的要因が挙げられる。
米肺協会 (ALA) による全米各都市の大気汚染状況の調査結果で、健康被害を及ぼしかねない都市圏の上位をカリフォルニアの都市が占めた。
「USワースト10都市圏」のうち、CA州の7都市圏がランクイン。
ALAの年次報告書は、オゾン (またはスモッグ) と大気中の粒子状物質という2種類の汚染物質の存在に関する環境保護庁 (EPA) のデータを使用している。
粒子状物質 (PM2.5など) の発生源は、交通機関、発電所、農業、火災、工業などさまざまで、砂漠の塵埃 (じんあい) などの自然発生源も含まれる。
「CA州ワースト8」。
◆オゾン (スモッグ) 汚染: ① LA/ロングビーチ、② ベーカーズフィールド、③ バイセリア (トゥーレアリ郡)、④ フレズノ/マデラ/ハンフォード、⑤ サクラメント/ローズヴィル、⑥ SD/チュラビスタ/カールスバッド、⑦ サンノゼ/サンフランシスコ/オークランド、⑧ エルセントロ (インペリアル郡)。
◆粒子汚染:① ベーカーズフィールド、② フレズノ/マデラ/ハンフォード、③ バイセリア、④ LA/ロングビーチ、⑤ サンノゼ/サンフランシスコ/オークランド、⑥ エルセントロ、⑦ サクラメント/ローズヴィル、⑧ レディング/レッドブラフ (シャスタ郡)。
◆粒子状物質汚染のない「全米ベスト5」: ① ホノルル (ハワイ州)、② カフルイ/ワイルク/ラハイナ (ハワイ州)、③ シャイアン (ワイオミング州)、④ ウィルミントン (ノースカロライナ州)、⑤ キャスパー (ワイオミング州)。
(2022年5月1日号掲載)