Wednesday, 17 April 2024

ダルビッシュ上々、6回無安打 2年連続3回目の開幕戦マウンド

2022年4月7日

パドレスのダルビッシュ有投手は上々の投球で大リーグ11年目を力強く踏み出した。

開幕戦となった敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発登板し、速球で押して6回を投げ、得点もヒットも許さなかった

救援陣が崩れて2-4xでサヨナラ負けしたものの、先発マウンドの責任は完璧に果たした。


92球のうち速球系が半数近く。

普段は変化球主体だが「向こうも頭に入っているだろうし、残像も残っていると思ったので、真っすぐをどんどん投げた」と、目先を変える狙いが奏功した。


これまでバッテリーを組んだビクター・カラティニがトレードされ、初めて公式戦でコンビを組んだ捕手のオースティン・ノラも積極的に速球を要求した。

制球が少し乱れて4四球を許し、奪三振は3と少なかったが、球威は十分だった。


ノーヒットは4回あたりから自覚していた。

大記録達成への欲が出そうなものだが「開幕から120、130球と投げるわけじゃない。

絶対 (続投は) ないと分かっていた」とさばさばしたもの。

シーズンはまだまだこれから、と言わんばかりだった。


一方で、昨季まで阪神で救援投手を務めたロベルト・スアレスが、ダルビッシュの初勝利を消してしまった。

2点リードの9回に投入されたが、連続四球と死球で無死満塁とされて降板。

ピンチでバトンを受けたクレイグ・スタメンが暴投の後に3ラン本塁打を浴び、悪夢の逆転サヨナラ負けとなった。


阪神時代は圧倒的な安定感を誇り、昨季セ・リーグ最高の42セーブを挙げた速球派のスアレス。

だが、開幕戦の接戦での大リーグ初登板はさすがに荷が重かったようで「焦ってしまったかもしれない」とうなだれた。

ボブ・メルビン監督も「初登板の投手には何が起こるか分からないもの」と後味が悪そうだった。



(2022年4月16日号掲載)