2023年7月15日
毎年、夏になると、数千匹ものレオパードシャーク (カリフォルニアドチザメ) が繁殖行動のため、ラホヤ近くの海岸に群れを成し、ショアーズビーチ南端を中心に数か月を過ごす。
サンディエゴ沿岸部は世界最大のレオパードシャークの集合地として知られ、海水浴客、カヤック愛好家、ダイバーがこの生物と遭遇し、一緒に泳いでいる光景が見られる。
この種のサメは捕食獣だが、警戒心が強く逃げ足が速いため、人に危害を加えることはほとんどなく、基本的に無害だという。
レオパードシャークの交尾期は6月初旬~9月~10月。
中でも、最も多く個体数を目撃するのは夏の月間。
繁殖期が過ぎるとシャークの多くは沿岸域から去っていくが、数百匹は冬の月間まで離れずにいる。
サンディエゴ沖で見られるレオパードシャークの大半は雌 (メス) で、妊娠中に浅瀬に移動し、温暖な海の中で子供たちの成長を育む。
岩礁から砂浜にかけては餌が豊富で、貝、カニ、エビ、イカ、魚、魚卵など、自然の恵みとしての食物源も引き寄せる魅力の一つ。
サンディエゴ沿岸は理想的な孵化 (ふか) 環境の条件を備えていると言える。
アウトドアアクティビティ専門店が提供するシーカヤックツアーやシュノーケリングツアーでもレオパードシャークを観察できる。
▪︎レオパードシャーク (leopard shark):ドチザメ科に属するサメの一種で、オレゴン州~メキシコ・カリフォルニア半島沿岸部に分布。全長1.2~1.5 m。背部位の鞍状 (あんじょう) 模様と斑点が特徴的で他のサメと識別できる。カリフォルニア州では食用目的の漁獲が行われているが、個体数の減少とともに規制が掛けられている。
(2023年8月1日号掲載)