米当局、移民集団69人拘束
ティフアナ、催涙ガス使用に批判も
米メディアによると、米税関/国境警備局 (CBP) 幹部は11月26日、サンディエゴと国境を接するメキシコのティフアナで25日に起きた移民集団 (キャラバン) によるデモの混乱に乗じ、米国に不法入国した69人を拘束したと明らかにした。
メキシコ当局も98人を拘束し、強制退去処分としたと公表した。
当局者によると、98人の多くはホンジュラス出身。
一方、税関/国境警備局が当時、催涙ガスを使ったことに批判が広がった。
子どもを抱えた母親に向かっても発射していたとされ、メキシコ外務省は26日に懸念を表明、徹底調査を申し入れた。
トランプ大統領は同日、記者団に「非常に乱暴な人々に襲われたので催涙ガスを使った」と述べ、問題はないとの認識を示した。
子どもには「使っていない」 とも反論した。
だが、ロイター通信は国境近くで催涙ガスから逃れようと双子の手を引いて走る母親の写真を配信し、注目を集めている。
カリフォルニア州のニューソム次期知事 (民主党) はツイッターで 「難民申請の女性や子どもに催涙ガスを使うなんて」と非難した。
デモ混乱から一夜明けたティフアナでは、国境検問所付近や移民集団の収容施設近くで警戒を強化。
当局によると、ティフアナには約5,600人、周辺都市には約2,000人が滞在を続けている。
(2018年12月16日号掲載)