2022年1月13日
トッド・グロリアSD市長は1月12日、任期2年目の年頭施政方針演説をSD・コンベンションセンターからオンラインで伝えた。演説は市の公式ホームページからのネット中継のほか、地元ケーブルTVでもライブで放送された。
グロリア市長はSD市政の緊急課題として、インフラ、治安、ホームレス、住宅を指摘し、これらの抜本的な解決に取り組む覚悟を示した。
以下は、4つの問題に焦点を当てた市長のスピーチ (抜粋)。
◆インフラ整備:「市のインフラは老朽化し崩壊の危機に瀕している。放置されている道路補修こそ急務で、南部のサンイシドロ地区、北部のハイランドバレー地区を優先的に取り組み、市全体で54マイルに及ぶ追加補修を行う “My Sexy Streets 構想” を進める」
◆治安強化:「昨年の犯罪増加率は13%。そのうち暴力犯罪は11%↑。銃撃、暴行、殺人、家庭内暴力、犯罪組織の暴力などが目立つ。憎悪犯罪も65%↑。SDで無法地帯の出現を阻止する努力を続ける」
◆ホームレス対策:「昨年は (路上生活者向けの) 恒久的支援住宅132棟を建設し、今年はさらに約1,000棟を加える。昨年、SDはCA州内の大都市と協力し、ホームレス対応への大規模な州投資を促した。州全体で140億ドル (約1兆6,000億円) の契約を実現。支援住宅増築のほか、シェルターベッド追加、薬物乱用や精神疾患を抱えるホームレス支援を推進する」
◆住宅政策:「SDは不動産価値が高騰し、購入可能な住宅不足が恒常的に続いていることから、教育を受けた才能ある若者を遠ざけ、雇用難に悩む企業が増えている。交通至便な立地に手頃な価格の住宅を建設する “Housing for All 政策” を掲げて、それを実行していく」
スピーチの最後に「解決すべき課題は大きく、前途は多難だ。やるべきことは山積みだが、準備はできている」と語り、グロリア市長が思い描くサンディエゴの理想像に向けて、準備万端という自信すら感じさせた。
From San Diego CityTV Live Stream / © The City of San Diego
(2022年2月1日号掲載)