2022年7月17日
大リーグは7月15日、各地でオールスター戦直前のカードが行われ、パドレスのダルビッシュ有投手はペトコパークでのダイヤモンドバックス戦 (初戦) に先発し、7回を投げ、2本塁打を含む5安打、3失点、9奪三振で8勝目 (4敗) を手にした。
5-3の勝利でチームの連敗は3でストップ。
6回終了時でダルビッシュ投手の球数は先発交代の目安とされる100球。
前回、前々回の登板では、この球数を超えて続投を志願したがメルビン監督に断られた。
だが、チームは3連敗中で、ダルビッシュ投手も前半戦最後の登板ということもあり、許可が下りて7回も続投。
今季最多となる114球を投げ切って、日米通算180勝の節目に到達した。
「大きな数字。いろいろな思い出がある」と感慨に浸った。
7回、91マイル (約146キロ) のスプリットで9個目の三振を奪って3人で締めると、マウンド上で咆 (ほ) えた。
「やっと (監督が) 1イニングくれたから。ここでヘロヘロやられたら次はもらえない。そういう意味で気持ちは入っていた」。
エースのプライドを滲 (にじ) ませた。
「2ストライクからは空振りを取れるゾーンよりも、アウトが取れるゾーンに投げるようにしている」と語り、試合全体のコントロールに神経を注いだ。
投球の幅が広がり、オールスター戦前までの成績は昨年の7勝を上回った。
NL西地区首位ドジャースに12ゲーム差と水を開けられたパドレス (2位) だが、ワイルドカードレースに踏みとどまっている。
後半戦の巻き返しに、この男の力は欠かせない。
*写真は、D-バックス戦の7回、ロハスを空振り三振に仕留め、雄叫びを上げるダルビッシュ投手 (7月15日=ペトコパーク (共同)
*Picture:© MLB / San Diego Padres
(2022年8月1日号掲載)