2023年7月21日
MLBパドレスのダルビッシュ有投手は7月29日、ペトコパークでレンジャーズ戦に先発登板し、鋭く、小さく動く速球を軸に相手の強力打線を圧倒。
地区4位と苦しむチームを勝利に導いた。
立ち上がりこそ2四球とバラついたが、2回以降は尻上がりに調子を上げ、6回/92球/無失点/3被安打/2四球/9奪三振と好投。
今季8勝目 (7敗)、日米通算196勝目を手にし、200勝の大台に「4」と迫った。
「ブルペンから全部良かった。ツーシームも動いていたし、フォーシームも指に掛かっていた」と満足した表情だった。
前回の登板では2021年9月以来となる4本塁打を浴び、7失点と崩れた。
腰から首にかけて張りがあり、左肩の開きが早くなったという。
それを中4日で改善した。
「どこが張っているか。この筋肉がどう、僕の動きに邪魔するかとか (トレーナーと) お互い意見を出し合って治していく」。
細部の筋肉を図解するアプリを駆使し、丹念にほぐした。
硬ささえ解消できれば、しっかりした球が行く感覚はあったという。
体の仕組みを熟知し、立て直す引き出しをいくつも持っているのが強みだ。
「日本の最後の2年くらいから、この張りにはどうすれば良いかとか、大体分かっているので」と事も無げに言った。
今季のパドレスは残り40数試合を残しているが、NL西地区4位と低迷。
プレーオフ進出が厳しい状況とはいえ、数字の上ではまだ可能性がある。
(2023年8月16日号掲載)