Saturday, 07 September 2024

バイデン政権、ワクチン3回目接種を推奨 SD郡、非接種者入院率、接種者の51倍

2021年8月18日

8月に入り、世界全体で新型コロナウイルスの感染者が2億人を超えた。

ワクチン接種で流行が収束したように見えた国々も感染力の高い変異株「デルタ株」の猛威を防げず、米国が再び最多の感染国となった。

初確認から2年が近づくコロナと人類の闘いに終わりは見えない。

米主要メディアは8月16日、バイデン政権が国民に新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種 (ブースター) を勧める方針を決めたと一斉に報じた。

2回目完了から8か月後が目安。

早期に2回目を受けた高齢者施設の入所者医療従事者らを対象に、早ければ9月半ばにも始まるとしている。

インド由来のデルタ株感染者の急増や、接種がいち早く進むイスラエルで高齢者の重症化予防効果が低下しているなどの報告を踏まえての方針だ。
 

3回目への採用が有力視されるファイザーは16日、2回目から8~9か月後の接種で抗体量が大幅に増えたとの初期臨床試験結果を食品医薬品局 (FDA) に提出したと発表した。
 

これに先立ちFDAは12日、臓器移植を受けた人など免疫力が低下している人に限りファイザーとモデルナ製品の3回目の実施を許可していた。


米国は人口の約半数が接種を終えた。

だが、米疾病対策センター (CDC) はデルタ株の感染力が水疱瘡 (みずぼうそう) に匹敵すると注意を促し、「闘いに変化が起きたことを認めるべきだ」と警告している。

米国では感染が再拡大し、8月6日の新規感染者は約12万5,000人に上った。

また、新型コロナウイルスの変異株で、ペルー由来とされる「ラムダ株」が米国でも確認された。

バイデン政権が感染力の強いデルタ株の抑え込みに失敗しているとの声が出る中、専門家らはワクチンの効きが悪い恐れも指摘されるラムダ株の状況を注視している。

CNNによると、米国でもテキサス州で7月に初めて報告され、8月10日までに少なくとも1,060例を確認。

変異前の新型コロナよりは感染力が強いとみられているが、まだ詳しいことは分かっていない。


8月11日より、サンディエゴ郡を含むカリフォルニア州内の病院看護施設中間介護施設への訪問者はマスク着用に加えて、予防接種を完了しているか72時間以内のPCR検査での陰性証明、または抗原検査を受けることが義務付けられた。

対象者は予防接種完了証明の提示、あるいは陰性検査結果の提出が必要となる。

カリフォルニア州公衆衛生局のトマス・アラゴン局長は、長期入院患者と医療従事者への感染拡大を防ぐ「予防接種検証プログラム」 の導入と説明している。


サンディエゴ郡保健福祉局が8月15日に発表した統計によると、新規感染者数642人新規入院者4人で、新たなCovid-19関連の死亡者はいなかった

パンデミックが始まって以来、サンディエゴ郡の総症例数は314,247人となった。

死者数は3,824人のまま。

集中治療を受ける新規患者もいなかった

同日に報告された検査件数は16,089件で、直近1週間の陽性率は8.6%だった。

8月11日の週次データではサンディエゴ郡の人口10万人当たりの感染者数は21.5人

ワクチン非接種者の感染率は10万人あたり41.1人で、接種完了者の9倍に達していた。

非接種者の入院率は接種者の約51倍に上り、1日の平均入院数が接種者0.02人に対して非接種者1.01人であることもデータで示された。


(2021年9月1号掲載)