Wednesday, 19 March 2025

トランプ大統領、2期目初の施政方針演説 アメリカン・ドリーム、経済救済、外交政策

3/6/2025

トランプ大統領は連邦議会上下両院の合同会議で施政方針演説を行った。これは1月の再就任以来初の議会演説であり「アメリカンドリームは止められない」と宣言。演説は歴代最長の1時間40分に及び、共和党の成果を強調しながら民主党議員との応酬も見られた。

トランプ氏は、この6週間で政府機関の人員削減移民取り締まり主要貿易相手国への関税導入などを実施したと強調。特に、経済政策については「中小企業の楽観主義が高まっている」としながら、バイデン前政権の経済政策を批判。「卵の価格が制御不能になった」と述べ、価格引き下げに取り組むと約束した。

また、政府効率化省 (DOGE) の設立を発表し、無駄な支出削減を進めると表明。同省を率いるイーロンマスク氏に感謝の意を示し、政府の浪費例を挙げて共和党議員の笑いを誘った。移民対策や関税政策も擁護し「関税はアメリカを再び偉大にする」と主張。カナダメキシコ中国からの輸入品への課税が混乱を招く可能性を認めつつも「我々は耐えられる」と述べた。

外交面では、グリーンランド併合パナマ運河支配の意向を示唆。ウクライナ和平交渉については、ゼレンスキー大統領から受け取った手紙を読み上げ「彼は私のリーダーシップの下で平和の実現に取り組む準備ができている」と述べた。これにより、両国間の緊張緩和の可能性が示唆された。

最後に、トランプ氏は予算均衡を約束し、減税の実現に期待を寄せた。共和党の税制改革にはチップや残業への課税撤廃などが含まれており、財政赤字への影響が懸念されるものの、トランプ氏は経済成長による補填を強調した。

演説は共和党支持層に向けた力強い内容となり、特に経済政策と外交戦略の方向性を示すものとなった。