新型コロナ追加策協議停止 回復途上の経済に悪影響も

2020年10月7日

トランプ大統領は10月6日、新型コロナウイルスの追加経済対策に関し、野党民主党との協議を停止し、11月3日の大統領選後に先送りする考えをツイッターで表明した。

巨額対策を求める民主党との隔たりが埋まらなかったと説明し、与党共和党の指導部に最高裁判事の人事承認に専念するよう求めた。

景気に冷や水を浴びせるのは避けられず、回復途上の経済に悪影響を与えそうだ。


トランプ氏は追加策で「1兆6,000億ドル (約169兆円) もの非常に寛大な提案をした」と強調した。

民主党のペロシ下院議長が2兆2,000億ドル (約232兆円) を要求し「誠意を持って交渉しなかった」と指摘し、停滞の要因は民主党側にあると主張した。


ただ、協議先送り表明後に株価が急落すると、トランプ氏は1人1,200ドルの現金給付航空業界への支援策を個別に挙げて「今すぐ署名する準備ができている」と議会での合意形成を迫った。

経済政策の道筋は不透明さを増している。


米国では、雇用や消費支出などの回復ペースが鈍化。

連邦準備制度理事会 (FRB) のパウエル議長は6日の講演で、景気下支えのための財政出動を要請していた。


新型コロナ対策では、与野党とも追加対策が不可欠との認識では一致しているが、大統領選を前に対立が激化。

失業給付の上乗せや航空会社の雇用維持策などが相次いで失効する事態に陥った。

下院は10月1日、民主党が取りまとめた2兆ドル超の追加対策法案を可決したが、規模圧縮を求める共和党との協議は難航していた。


(2020年10月16日号掲載)