ニューヨーク自動車ショー、日本勢は高級SUVを投入
トヨタ2車種を披露、ホンダも若者向けブランド梃入れ
2015年4月4日ニューヨークで4月1日から12日まで自動車展示会 「ニューヨーク国際自動車ショー」が開催された。
トヨタ自動車など日本勢はスポーツタイプ多目的車 (SUV) の高級モデルの新型車を披露し、高所得者層に売り込む方針を明らかにした。
米国は景気回復とガソリン安を追い風に、新車販売台数がリーマン・ショック前の水準にまで回復している。
日本メーカー各社は「買い替え需要は今後も堅調だろう」 (幹部) と期待しており、収益源と位置付ける米国で、積極的に新モデルを投入していく。
トヨタ自動車は米国で主に若者向けの「サイオン」ブランドで、セダン 「iA」 と5ドアハッチバック 「iM」 の小型車2車種を今秋売り出す。
iAはマツダが小型車の 「マツダ2」 (日本名デミオ) をベースにしてメキシコの工場で生産する。
サイオンは昨年の米国での新車販売台数が前年比15%減の約58,000台と低迷しており、若年層を意識したスポーティーな外観で燃費性能が優れた2車種の投入により梃入れする。
ホンダは乗用車「シビック」の10代目となる新型を今秋から順次発売する。
主な顧客の若年層を意識したスポーティーな外観が特色で、セダンとクーペ、5ドアハッチバックを用意する。
米国法人のジョン・メンデル上級副社長は共同通信などとのインタビューで、主力車の一つであるシビックの新型投入により「ホンダの米国での販売台数が2015年に155万台を超え、最高を更新したい」 と語った。
上級車種には、優れた走行性能と低燃費を両立させたターボチャージャー (過給機) 付きの新型エンジン 「VTEC TURBO」 を搭載する。
スポーツモデル「タイプR」 (*写真) も用意する。
他のSUVでは、日産自動車が高級車ブランド「インフィニティ」の「QX50」、三菱自動車が「アウトランダー」 を出展。
ゼネラル・モーターズ (GM) やフォード・モーターは高級乗用車の新型車を披露した。
(2015年4月16日号掲載)