アンジェリーナ・ジョリーさん卵巣摘出
乳房切除に続き決断、遺伝子変異で予防措置
2015年4月1日
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人気女優のアンジェリーナ・ジョリーさん (39) がニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、3月中旬に卵巣と卵管の摘出手術を受けたことを明らかにした。
母親をがんで亡くし、自身の遺伝子変異も見つかっていたことから、予防措置として決めたという。
ジョリーさんは2013年、遺伝子検査で乳がんのリスクを高める変異が見つかり、発症の確率が推計87%と告げられたため、両乳房の切除・再建手術を受けた。
今回の手術と合わせ、遺伝子医療をめぐる論議に新たな一石を投じそうだ。
ジョリーさんは同年、卵巣がんになる確率も50%と医師から説明された。
大きな異常は見つからなかったが、体内の炎症の度合いを示す数値が上昇。
母親が49歳の時に卵巣がんと診断されたこともあり、将来のリスクを考慮して卵巣摘出に踏み切った。
手術は乳房切除より簡単だが、卵巣摘出により更年期症状が出るため「影響はより厳しい」という。
摘出した卵巣の一つに腫瘍が見つかったが、組織検査の結果、それは良性だったという。
ジョリーさんは同じような境遇の女性たちに対し、遺伝子変異があるからといって「直ちに手術が必要というわけではない」とし、投薬など様々な選択肢があると指摘。
「自分にとって何が最適かを選ぶことが一番大切」と訴えた。
(2015年4月16日号掲載)