コロラドの米医療施設銃撃事件、3人死亡
容疑者は中絶反対派? 隣人らとトラブル
2015年11月29日
コロラド州の妊娠中絶などを行う医療施設で11月27日に起きた銃撃事件で逮捕されたロバート・ディア容疑者 (57) について、米メディアはディア容疑者が過去に妻や隣人らとトラブルを起こし、たびたび通報されていたと報じた。
銃撃事件で市民2人と警察官1人の3人が死亡、9人が負傷した。
同容疑者は昨年夏までノースカロライナ州に住んでおり、その後コロラド州に移ったとみられる。
過去に妻への暴力のほか、近所の家に侵入して住人の女性をのぞいたり、隣人の犬を模造銃で撃つなどとして通報されたことがあった。
容疑者が中絶反対派だった可能性も示唆されているが、容疑者を知る人物はAP通信に対し、政治的・宗教的な思考を強く持っていたとは思えないと話した。
犯行に及んだ動機は依然不明で、当局者は容疑者の精神状況も調べている。
事件が起きた施設を運営するNPO「プランド・ペアレントフッド」の支部責任者は「妊娠中絶行為に強く反対する風潮がこのような事件を引き起こした」と示唆した。
コロラドスプリングズには中絶に反対する保守的なキリスト教団体の本拠地がある。
同NPOは全米約700か所で医療施設を運営、年間270万人が利用している。
(2015年12月16日号掲載)