Friday, 04 October 2024

ウエアラブル端末に参入

ウエアラブル端末に参入

アマゾン、データ保護課題

2019年9月27日

アマゾン・コムは9月25日、米国で声で操作できるウエ アラブル端末に参入すると発表した。

音声認識機能を備えた 人工知能 (AI) サービスでグーグルとの競争が激化しており、 利用者の囲い込みを一段と進める狙いだ。

音声AI サービスをめぐっては、利用者の知らないうちに会 話の一部を分析していたことが報じられた。

AI の精度向上と ともに、個人情報などデータ保護への対応が課題となる。

「手を使わず利用できる初のウエアラブル端末だ」。

アマゾ ンの端末責任者のデイブ・リンプ氏は発表会で音声AI「アレ クサ」を搭載した無線イヤホン「 エコーバッズ」をアピールした。

調査会社ループ・ベンチャーズによると、アマゾンは音声 AIスピーカーの分野で、2018年の米国市場シェアが首位だっ たが、グーグルから猛追されている。

眼鏡型端末や指輪型 端末も米国で試験販売し、グーグルを引き離す考えだ。

ウエアラブル端末を強化する戦略について、調査会社ガー トナーのワーナー・ゲルツ氏は「アレクサとの接点が広がり、 利用者も増える」 と分析する。

ただ、ミシガン大のフロリアン・ シャウブ助教授は「プライバシー侵害への懸念を助長しかね ない」 とみている。


(2019年10月16日号掲載)