2023年3月23日
グーグルは3月21日、人工知能 (AI) を使った対話型ソフト「Bard (バード)」の一般公開を始めた。手始めに米国と英国でホームページから利用登録を受け付け、承認された人が利用できるようになった。
グーグルは2月初旬にバードを開発したと発表し、数週間以内に一般公開すると説明していた。
今後は他国にも拡大する予定で、米新興企業オープンAI の チャットGPT などとの競争が激しくなりそうだ。
チャットGPT は AI を使った対話型ソフトで、言葉を入力すると文書を書いたり、絵画を描いたりする「生成AI」の一種。
GPTは「Generative Pre-trained Transformer (生成的で事前に教育された、機械学習モデル)」の頭文字。
雑談を意味する「Chat (チャット)」と組み合わせている。
質問の文章を会話形式で送ると自然な文章で回答する。
利用者は1日当たり延べ1億人を超えた。
グーグルのバードは質問に対して複数の回答を用意し、質問者が選んで対話を続けられる。
回答に間違いが含まれることもあるとし「現実世界の偏見や固定観念を反映した幅広い情報から学習するため、それらが回答に示されてしまうことも時々ある」と注意を呼びかけた。
2月には、バードの公式デモ画面の回答に事実関係の誤りがあったことが分かり、ニューヨーク市場でグーグルの持ち株会社アルファベットの株価が一時、急落した。
AIを使った対話型ソフトをめぐっては、中国のインターネット検索最大手の百度 (バイドゥ) が3月16日に独自のサービスを発表するなど、競争が激しくなっている。
*Picture:© JRdes / shutterstock.com
(2023年4月16日号掲載)