2021年5月28日
カリフォルニア州サンノゼの地元交通局施設で8人が殺害された銃撃事件で、死亡した容疑者の自宅から弾薬が見つかったことが分かった。
米メディアが事件発生の5月26日に伝えた。
現場からは爆破装置や複数の銃器も押収されており、捜査当局は容疑者が同僚を狙った大量殺人を当初から計画していた可能性も含めて動機の解明を急いでいる。
相次ぐ銃犯罪を受け、米政界では銃規制の強化が叫ばれる一方、反対の声も根強く残っている。
米メディアによると、サム・カシディ容疑者 (57) は少なくとも2012年以降、現場のサンタクララバレー交通局で勤務していた。
亡くなったのは保線作業員や整備士ら29歳から63歳までの8人で、容疑者と顔見知りも多いとみられる。
当局は仕事上のトラブルがなかったかどうかなど詳しい状況を捜査している。
ナンシー・ペロシ下院議長 (民主) は5月26日、声明で「銃犯罪は全米に理解し難い苦痛を与えている。年間4万人が命を奪われている」と指摘。
銃購入時の犯罪歴調査を強化する法律の実現を訴え、超党派の行動を呼びかけた。
一方、テッド・クルーズ上院議員 (共和) はアルコール・たばこ・銃器取締局 (ATF) 局長の指名公聴会で、AR15型ライフル銃に触れ「米国で最も人気が高い銃の一つを禁止するのか」と疑問を呈し、規制に反対する姿勢を改めて示した。
(2021年6月16号掲載)