2021年1月16日
世界最大級の米家電 IT見本市「CES」が1月15日に閉幕。
新型コロナウイルスの世界的流行で初のオンライン開催となった。
現地に行かず出展内容が分かる利点があったが、現実の会場で起こる偶然の出会いが限られ、商談に発展しづらい課題も残した。
ソニーは映像クリエイター向けに、空撮用の小型無人機ドローン「Airpeak」 (*写真) を発表。
同社製のミラーレス一眼カメラを搭載し、安定した飛行性能で迫力のある映像を撮影できるという。
吉田憲一郎社長は「空を限りない創造のための場所に変える」と強調し、新たな映像分野の開拓に意欲を示した。
日本勢は他に、パナソニックが新型コロナウイルスの感染防止策として、アプリで注文した食品を人と接触しないで受け取れるロッカーを披露。
オムロンは高血圧症の遠隔医療サービスを紹介し、患者の健康状態を遠隔で把握する必要性が高まっていると説明した。
EV関連では米自動車大手ゼネラル・モーターズ (GM) が商用を年内に発売すると発表。
ソニーは、試作車が欧州の公道で走行試験をする動画を初公開した。
韓国のLG電子と中国のTCL集団はそれぞれ、スマホの画面が巻き取り式で伸縮する動画を披露。
韓国のサムスン電子は人工知能 (AI) を搭載した自動掃除機を発表した。
センサーで部屋の状態を認識し、留守宅の監視機能も備える。
こうした発表はすべてCESの特設ウェブサイトに順次公開され、パソコン一つで把握できた。
例年、身動きできないほど混雑した会場開催とは様変わりした。
来年は例年会場にしていたラスベガスで開催し、オンライン形式を組み合わせる予定だという、
今回のCESは約2,000社が出展した。
Photo:Sony Airpeak / © 2021 Sony Corporation
(2021年2月1日号掲載)