Saturday, 21 December 2024

米大手ワクチン有効性66% J&J治験、1回接種のみ

2021年1月30日

米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン (J&J) は1月29日、開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンの臨床試験 (治験) の最終段階で、中等症から重い症状を発症するリスクを抑える有効性は66%だったとの中間解析結果を発表した。
 

同社のワクチンは接種が1回で済み、冷蔵庫で保管できるため輸送や管理に利点がある。

既に実用化した米ファイザーや米モデルナ製は冷凍管理2回接種が必要だが、治験での発症予防効果は約95%

ワクチンの仕組みや治験の条件が異なるが、J&J 製は相対的に有効性が低かった。
 

発表によると、米国での有効性は72%だったが、変異ウイルスが流行する南アフリカでは57%で、変異ウイルスへの効果が弱まる懸念もある。
 

米国や南アフリカ、ブラジルなど8か国で約4万4,000人を対象にワクチンか偽薬を接種。

1月28日後の段階で発症が確認された468人を調べた。

ワクチンを接種したグループでは新型コロナで死亡した例はなかった。
 

J&J は2月初めに米食品医薬品局 (FDA) に緊急使用許可を申請する。

Photo:© Ascannio / shutterstock.com


(2021年2月16日号掲載)