櫻井 真理
育英セミナー・サンディエゴ校室長
日本の某高校にて国語教諭として勤務。その後、育英セミナーの教育活動に賛同して転職。
現在はサンディエゴ校室長として海外子女教育に力を注ぐ。
9月に入学できる日本の大学について (1) |
Q. 9月に入学できる日本の大学について教えてください。
A. 日本の大学は通常4月入学ですが、一部の帰国子女枠入試においては、9月に入学できる大学があります。 主なところでは、早稲田大学国際教養学部、上智大学国際教養学部、国際基督教大学、慶應SFC (湘南藤沢キャンパス) 環境情報学部、総合政策学部のAO入試、国立の東北大学工学部および筑波大学のAO入試があります。 また、昨年は英語授業で卒業証書が取れるコースの新設・増設が相次ぎ、日本語よりも英語が第一言語に近くなっている日本人生徒にも門戸が開かれました。
Q. 9月入学を考える上での注意事項を教えてください。
A. 全ての9月入学英語授業コースに共通なのは、出願書類として、卒業証明書または卒業見込み証明書、成績証明書、推薦書、英語志望理由書等が必要なこと、そして、合否結果には米国大学入学統一試験であるSAT (大学によってはACTも可) と TOEFLスコアの高さ、及び志望理由書の内容充実度合いが大きく影響することです。 米国大受験との最大の違いは、GPAを合否判定材料の第一に見る米国大と異なり、SATや TOEFLスコアを第一に見る点です。 出願に必要な書類は統一試験公式スコア到着も含めて、すべて出願締切日必着が原則です。 通常の4月入学に比べて9月入学は出願時期が半年以上早い場合もあるため、早い時期にSATやTOEFLのスコアが合格圏内に入っているかどうかが出願を決める上で重要な要素となります。 本番統一試験の申し込みを遅くとも11年生の1月から計画を立てて行うように注意しましょう。 志望理由書も、各大学で学ぶにふさわしい人材であることをアピールできる内容にするためには、2か月以上の準備期間を考えておく方が無難でしょう。 なお、このタイプの入試は出願者の国籍は問いませんので、競争相手は必ずしも日本人のみとは限りません。
Q. 東京大学の出願について教えてください。
A. 2012年10月入学から新設された、東京大学 PEAK Programs in English at KOMABA。このコースには International program on Environmental Science (国際環境科学コース) と International program on Japan in East Asia (国際日本研究コース) とがありますが、この2つのコースの併願はできません。
出願資格を満たしているかどうか疑問がある場合は、必ず事前に入試事務室に問い合わせを行いましょう。 なお、出願に関しては TOEFL と SAT・SAT subject 2科目が必要です。 次回も引き続き、9月に入学できる日本の大学入試の情報を出願期間が早い順に紹介していきます。
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(2012年11月16日号掲載) |