Monday, 24 June 2024

EB1とEB2での 永住権申請 (2012.8.16)

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吉原 今日子

yoshihara face米国カリフォルニア州弁護士

USDにて経営学修士(MBA)を取得。
その後、法学博士(JD)を取得。

会社の経営、組織体系、人材の重要性を常に念頭に置いた法的アドバイスを行います。カリフォルニア州弁護士会、米国移民法弁護士会所属。

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EB1とEB2での永住権申請

Q. 私は駐在員としてEビザで米国に赴任してから6年になります。子供も来年には大学に進学することになるので、後々のことも考え、グリーンカード (永住権) の申請を考えています。

駐在員だと、短期間でグリーンカードが取得できると聞いたのですが、本当でしょうか?

また、どのような手続きをすればよいか、教えてください。
 

 

A.  あなたの場合、お子さんの年齢を考慮すると、迅速かつ的確な方法でグリーンカードの申請を行う必要があります。

原則として、子供が21歳になるまでに親がグリーンカードを取得しなければ、子供も同時に取得することはできないとされています。

ですが、例外規定もありますので、ここではそれも含めてご説明いたします。

まず、取得のための最も速い方法ですが、以下の条件を満たすことができれば、「第1優先」カテゴリーで、グリーンカードを申請できます。
 

  1. 日本 (海外) にある会社と米国にある会社が「親子関係」にあること。これは、米国にある会社の50%以上の株式を、日本にある会社が直接的に所有している場合です。また、米国の会社の50%以上の株式を所有する株主が、日本の会社の50%以上の株式を所有している場合も、親子関係にあるとみなされます。

     
  2. 駐在員として、米国の会社で、部長あるいは重役クラス等の管理職に就いていること。移民局では、一般的にこれに関して、申請者の下に部下がいるというだけでは十分でなく、申請者の下に「部下を持つ役職の者がいること」が要求されます。言い換えると、申請者を頂点として2段以上のピラミッド型の管理体系があることが必要ということです。

     
  3. 駐在員として、LビザあるいはEビザで米国入国前の過去3年間のうち、少なくとも1年以上、部長、あるいは重役クラス等の管理職として日本 (海外) にある親会社 (子会社、系列会社でもよい) において勤務していたこと。

     
  4. 米国での役職が短期のものではなく、永久的なものであること。これには、米国の子会社が、日本の親会社から永住者を送らなければならないほどの規模であるとみなされなければなりません。それには相当額の売り上げと、相当数の従業員の存在が要求されます。これは法律の条文に具体的に明記されているわけではありませんが、過去の例から見て、米国にある子会社が年商150 万ドル以上あり (あくまで目安です)、会社の組織図の中において、あなたの下に従業員が少なくとも8名以上いる必要があります。

 

これら ①~④ の条件を満たしていれば、約1年~1年半でグリーンカードを取得することが可能です。

第2優先で申請しても間に合うかもしれません。

また、仮にあなたが前記の条件を満たさない場合でも、「第2優先」カテゴリーで申請するチャンスがあります。

このカテゴリーでは、前記の条件がすべて免除されますので、あなたの会社や年商、従業員数が ①~④ の条件を満たしていないような場合、もしくは、あなたが駐在員の待遇であっても、日本の親会社に1年以上勤務していない (あるいはまったく勤務したことがない) 場合でも申請できます。

第2優先カテゴリーは、あなたが学士号を取得していて、5年以上の職歴 (親会社以外の会社でも可) があれば、条件を満たすことになります。

また、5年以上の職歴がなくても、修士号以上の学位を保持していれば条件を満たします。

第2優先には2012年の6月まで待ち時間がありませんでしたので、第1優先より取得までに約半年間余計にかかるだけでしたが、2012年7月から第2優先の方たちにも待ち時間設定が設けられ、現在のところ3年待ちです。
 

グリーンカードは申請者の配偶者や21歳未満の子供も同時に取得できます。

申請に関しては、すべての手続きを米国内で行う場合、「Immigration Petition for Alien Worker (I-140)」の申請書、および「I-485」の申請書を移民局に提出します。I-485 申請時に子供が21 歳の誕生日を迎えていなければ、仮にグリーンカード取得時点で21歳を越えていたとしても同時取得が可能です。

ですから、お子さんが現在16歳であれば、現在の待ち時間が変わらなければお子さんの同時取得も可能ですが、もし長くなれば、第2優先で申請した場合、お子さんの永住権を同時に取ることができなくなります。

移民法は刻一刻と変わります。

弁護士さんと相談され、できるだけ早い申請をお勧めします。

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものです。各ケースのアドバイスは必ず弁護士及び専門機関にご相談下さい。

(2012年6月16日号掲載)

 

 

 

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