石和田 貴光
保険エージェント
兵庫県神戸市出身。大学卒業後、新聞社系出版社にて教育広報部、営業企画部を経て、2001年8月25日に渡米。2005年10月にイシワダ保険エージェンシーを設立。カリフォルニア全域をカバーし、医療保険、生命保険、各種年金プランやペンションプランを専門とする。医療保険最大手のAnthem Blue Cross社より、カリフォルニア州 Top 1%の業績が称えられ、Premier Partnerとなる。趣味はランニング、読書。
リタイアする時期を明確に設定する |
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いよいよアメリカ大統領選挙も大詰めを迎えます。
ヒラリー候補と、トランプ候補、どちらが勝つかは10月のテレビ討論会で分かってくるはずです。
大統領選挙が終わった後の個人的な心配の種は、オバマが始動した「医療改革法案がいったいどうなっていくのか?」という点です。
改善された点よりも、医療費が膨らみ、経済に与えている影響が悪い方向に向かっていると感じているのは、私だけではないはずです。
生きている限り「やらなければいけない仕事」はいくつもあるはずです。
子供にとっての宿題がそうであるように、大人になってからの宿題の一つが、老後に向けたリタイアメントプランです。
の~んびりと向き合う姿勢は理想ですが、「具体的なプランを走らせてから、の~んびりの方が安心」ですよね。
ファイナンシャルプランは逆算で考える
今からどうやって資産を積み上げていくか?
ファイナンシャルプランの基本は、「0から10を考えるのではなく、まず、どんな10を目指すのか?を定めてから、10から0までの道のりを逆算して考える」ことが大切です。
アメリカの場合、65歳になると公的保険 (メディケア)を受給できるようになります。
つまり、65歳からは医療保険が格安になる上に、年金も受給できますので、「65歳までにどれくらいの資産を築くか?」 を一つの軸として考える方法を推奨しています。
まずは、「年収×年数 (あと何年働くか) を計算すること」 から初めてください。
ここではじき出される合計額が、今のあなたが想定できる生涯年収となります。
多い、少ないが問題ではありません。
「その金額で十分なのか?」、「もっと必要なのか?」 といった現状を把握することが重要なのです。
いかに想定外を想定するか
怪我をしたり、病気をしたりすることは想定外ではありません。
確率論で言えば、生きている限り、ほぼ100%経験するリスクとなります。
クルマに乗る人が自動車保険に加入することが義務付けられている理由も、事故を起こしてから自動車保険に加入できないため、法律で加入することが定められています(驚くべきことに、一昔前は義務付けられていませんでした)。
老後に起こり得る想定外の事態、つまり心配の種とは、大きく分けて2つあります。
① お金の心配、そして ② 健康の心配です。
つまり、お金と健康を守るために想定できる対策を、若いうちから想定しておくことが、大変有効な策となるわけです。 |
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(2016年10月16日号掲載) | |||