Friday, 18 October 2024

夏休み

 

▽福島は夏が短いからか、小中学校の夏休み期間は7/21〜8/20の1か月。私は前半に宿題を終わらせ、後半は解放された時間として自由を満喫しようと思っていた。小学5年生の1学期に体験した十勝沖地震の影響もあり、自由研究のテーマを『地震』にしたが、これが裏目に出た。当時はインターネットなど存在せず、家庭用の百科事典からの情報も限られていた。私は父に連れられて仙台管区気象台へ向かい、地震のメカニズムについて教えてもらった。この年ばかりは宿題に想定外の時間を取られ、気象台へ3回も通うなど、夏休みのほとんどを自由研究に費やしてしまった。▽猫は外で何をしている? 親戚の男の子が『飼い猫の行動様式』を自由研究に選んだ。猫の目に世界はどう見える? 猫の首に小型カメラを装着して記録を始めた (現代の自由研究はIT化が進む)。まず、近くの藪の中で昼寝をした後、他人の家に立ち寄り、オヤツをもらっていた。しかも3軒ハシゴしている! 訪問を受けた人間たちは「あたしたちが好きなのね」と嬉しがっているが、平気で掛け持ちしている猫の方が一枚上手だ (笑)。画期的と思えた自由研究も2日目で頓挫。帰宅した猫の首には小型カメラがなかった。邪魔で自分で外したのか、自然に紛失したのか・・。いずれにしろ、猫は一筋縄ではいかない。それが夏休みに得た結論らしい。(SS)
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▽夏休みで思い出すのは、学生時代のワンゲルの夏合宿。「重い荷物担いで、何で、山なんかに登るん?わしは、金をもらってもやらん」という、松本行きの「あずさ」に乗っていたおっちゃんの言葉を思い出す。でも、今なら言える。「おっちゃん、その歩みは、人生そのものなんです。そして、寝食を共にした学友は素晴らしい。キラキラと輝いている」。卒業してから40年が経過した。いつか、ワンゲルの皆んなに会ってみたい。▽アメリカの夏休みは約3か月と長い。留学時代は、サマークラスをとったり、オンボロ車で安いモーテルに泊まりながらアメリカやカナダを旅行した。アメリカの子どもたちは、サマーキャンプに参加したりする。日本と違って、夏休みの宿題はない。いつもと違う出会いや体験が満載だ。夏休みをそれぞれの価値観で自由に生きるという発想は、大人になった時、大きなプラスになるような気がする。▽米農家、八百屋、マーケット、コンビニと業態はかわっても、実家はずっと自営業で忙しかったので、家族旅行というものをしたことがない。だから、巷でいうところの夏休みというものもなかった。キャッシャーをやったり、漬物をつけたり、帳簿を書いたりして、店を手伝っていた。東京で自活して、初めて夏休みというものをとって上高地に行った。これから私の新しい人生が始まると思った。(NS)
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夏休みといえば、島根の父の実家への帰省旅行。往路は寝台列車というのが定番だった。食堂車で車窓からの景色を眺めながらの夕食、狭い寝台スペースで列車に揺られながら寝るのが特別な感じで好きだった。父の実家は迷路のような作りで、それも大好きだった。ひなびた商店街に立地し、店舗兼住居の2階建てのその家は、土間の通路がずっと続き、家の中に入る戸口が複数あった。渡り廊下や階段がいくつかあって部屋数もかなりあった気がする(なにせ、子供時代の記憶なのでかなりあいまいだ)。極めつけは五右衛門風呂。夕刻になると、家に住む誰かが風呂焚きの準備にとりかかる。祖父母以外にも、父の兄家族とその他にもいつも誰か複数人いた。東京郊外の団地住まいだった私と弟は、火を使うこと自体めったになかったので、その準備が楽しくて仕方なかった。熱い鉄製の風呂釜に触れないように気を付けながら、おそるおそる湯舟につかるのもスリリングで楽しかった。朝、配達される瓶入りの牛乳が冷たく冷えていて美味しかった。書店と家電屋を営んでいたので、漫画や本は読み放題。好きな歌手のカセットテープももらえたり。お隣の菓子問屋さんに遊びに行けば、何列にも並んだ棚にぎっしり詰まったお菓子も自由に取り放題。子供にとっては天国のような場所だった(笑)(RN)
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suzuko-san
♬VACATION(アルファベット読み) 楽しいな ギラギラと輝く太陽背に受けて 青い海泳ぎましょう 待ち遠しいのは夏休み…♬ 中学時代にアメリカンポップスに目覚めた私は、その頃の流行りであったアメリカンポップスのカバーバージョン、和製ポップスが音楽界を賑わわせていたのにつられて、この手の音楽を聴きまくっていた。コニー・フランシスが歌った上記の曲も、デビューしたての弘田三枝子がカバーして大ヒットさせていた。そんなワケで夏休みで思い出すのは、子供時代ならラジオ体操と海浜学校。宿題は夏休み前にほとんど終わらせているので、始業式前に宿題に追われた、という記憶はない。私は末っ子で母べったり。母に「あんたは金魚の糞だ」とよく言われていたが、母が行く先々に付いていって、母がしていることを私もやりたがり、母に疎ましがられていた。それが夏休みとなると、時間がたっぷり。ますます金魚の糞度が高まり、嫌がられること必至。例えば、暑い夏の日の夕方、母が道に水を撒き始めると、私も同じことを真似したくなり、母が持っているホースを奪う。奪われた母は台所へ。すると、すぐに私もホースを放ったらかして母の後を追う、という具合。台所で邪魔扱いされながらも、母が作る料理を見ることができたので、姉よりは料理上手になった。これも夏休みで金魚の糞度が上がったお蔭様である。ふん! (Belle)
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jinnno-san
学校に関わっている人たちは“夏休み”が必ずあると思うのだけど、他の人たちは、自主的に夏休みを作っている(と思う)。自主的に作らない人は、夏休みが存在しない(笑)。わたしも学校に通ってたときは夏休みがあったけど、卒業したら夏休みは向こうからわざわざやって来ず、自分で作っている。日本はお盆休みが夏にあり、ちゃめちゃ祝日があって連休が多い。だから自主的に作らなくともあるっちゃある。米国はどうでしょう。真夏のど真ん中の6月7月8月に祝日や連休ありますか?一日もないわ(号泣)。あ、独立記念日があるじゃん!でも、それは木曜日、飛び石休日っている?(笑)。そこで、お休みが取りづらい人たちでも、週末を使ってステーケーション的な夏休みをクリエイトできるアイデアご紹介!サンディエゴは住んでいると気付かないかもだけど、立派な観光地・ビーチタウン。公共の公園やビーチでなんと!BBQができる(最近知った笑)。海の前で食べるキャンプしない日帰りだけど、キャンプ飯。結構というか、めちゃくちゃ気分がいいしうまい!近いから、毎週末行っても良いくらい。月に4回x3ヶ月=12回!こんなに数をこなせば、1週間キャンプにいった分くらい楽しくなる。もっと早くから知っていればよかった!というか今まで周り見ていた?(笑)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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もうすぐミドルスクールに通う娘たちは夏休みに入る。アメリカの夏休みは長い。6月中旬から8月の終わりまで。おまけに大した宿題も出ない。私が小学・中学の頃は、だいたい7月中旬から8月31日までが夏休みで。漢字ドリルに計算ドリル、自由研究、読書感想文など、宿題も盛りだくさんだった。プラス、毎朝ラジオ体操に参加して、出席カードにスタンプを押してもらうという試練もあったな。毎年、今年こそ早めに宿題終わらせて、夏休みを楽しもうと意気込むのだが、だいたい3日ほどで挫折し、結局夏休みの終わりにヒ〜ヒ〜しながらやっとこさで宿題を終わらせていた。あれから数十年が過ぎ、今や私はおばさんになり、夏休みなど無関係だと言いたいところだが、実は今も子供に負けないくらい夏休みが好きだ。学校がないと朝早起きしてお弁当を作らなくていいし、夏休み中は日本に帰省して美味しいものを食べ、家族で温泉に行ったりとリラックスできるからだ。そして何よりも、実家にいる間は、毎日自分だけが家事をやらなくても良いということ。実家には母と2人の姉が同居しているので、食事や洗濯も気がついた人が適当にやっている。子供たちも姉の方へついて回るので、私は1人の時間ができ、自由を満喫できるのだ。ああ、考えていたらウキウキしてきた。早く来い来い夏休み〜。(SU)

(2024年6月16日号に掲載)