2021年11月19日
米バイオテクノロジー企業ファイザーとモデルナは、自社製新型コロナウイルスワクチンの追加接種 (ブースター接種) の対象を18歳以上の全ての成人に拡大する緊急使用許可を申請。
米食品医薬品局 (FDA) は11月19日、これを承認した。
米疾病対策センター (CDC) の諮問委員会も正式な勧告を出すとみられ、20日にも追加接種が開始されるという。
ファイザーとモデルナの追加接種は新型コロナのワクチン接種の完了 (2回目接種後) から少なくとも6か月経過した18歳以上の全成人が対象となる。
これまでは65歳以上と重症化リスクの高い人、医療従事者らにブースター接種が限られていた。
1回接種型のジョンソン・エンド・ジョンソン (J&J) 製については、接種後2か月を過ぎた全成人を対象に追加接種が認められている。
カリフォルニア州公衆衛生局は11月第3週に、Covid-19のブースターワクチン接種に関するガイダンスと予約サイト myturn.ca.gov を更新し、全成人が予防接種を受けるための体制を整えた。
ファイザーが16歳以上の1万人を対象に実施した臨床試験では、追加接種者の発症予防効果が追加未接種者との比較で95%以上に高められたという。
現在、米国は新型コロナウイルス流行の第5波の中にある。
最新データによると1日の新規感染者数は平均88,000人、1日の新規入院者も5,300人余りとなっている。
家族や親戚などが集まって食事をする感謝祭やクリスマスの時期を迎え、旅行者数も感染拡大前の水準近くに戻ると予測され、感染ペースが再び拡大する懸念が高まっている。
CDCは規定のワクチン接種を終えた人にも、効果を高めるための追加接種を強く求めている。
サンディエゴ郡保健福祉課が11月18日に発表したデータでは、郡内における1日のCOVID-19新規症例は388件、追加死亡者は10人だった。
18日現在、サンディエゴ郡の累積感染者数は379,629人、死亡者数は4,311人となった。
郡当局に報告された新規検査数は28,103件で、直近1週間の新規陽性率は3.2%だった。
郡内の死亡率 (1.1%) と ICU搬送率 (0.5%) は10月1日以来変動なし。
11月中旬の入院率も平均4.8%~4.9%と変化はみられない。
カリフォルニア州当局のデータによると、サンディエゴ郡内の医療機関に入院中のコロナウイルス患者数は、11月17日に16人減少して261人となり、集中治療中の患者数は5人増加して85人となった。
Covid-19ワクチンを1回以上接種したサンディエゴ郡民は約261万人/5歳以上の住民の82.9%に上り、約233万人/74.3%が2回の接種を完了している。
全米統計 (11月16日時点) の1回以上接種69.4%、2回接種完了58.9%と比較すると、郡在住者のワクチン接種への積極的な姿勢が窺える。
また、18歳以上のサンディエゴ市民のうち、345,000人近くがブースター接種を受けている。
SD郡当局が開設している coronavirus-sd.com/vaccine でもワクチン接種の予約ができる。
(2021年12月1日号掲載)