京都賞に柏原正樹氏ら3氏
現代数学の発展に貢献、SDで講演
2018年6月2日
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優れた科学や芸術の功績を称える第34回京都賞に、現代数学の発展に貢献した京都大数理解析研究所の柏原正樹特任教授 (71 *写真) と米国籍の2氏が選出された。
主催する稲盛財団 (理事長・稲盛和夫京セラ名誉会長) が6月15日に発表した。
基礎科学部門で受賞する柏原氏は、代数解析学で重要な役割を果たす「D加群」 と呼ばれる理論を基礎から築き上げた。
柏原氏は記者会見で「多くの方に導かれ、ここまでやってこられた」と喜びを語った。
先端技術部門に決まったスタンフォード大のカール・ダイセロス教授 (46) は、光に反応するタンパク質を用いる「光遺伝学」という学問領域を創設し、脳機能の解明に寄与。
思想・芸術部門で受賞するマサチューセッツ工科大のジョーン・ジョナス名誉教授 (81右) は、美術家として1970年代初頭、身体表現とビデオを融合させた表現形式を創始した。
授賞式は11月、国立京都国際会館 (京都市) で開催。
賞金は今年から増額され、3氏にそれぞれ1億円が贈られる。
来年3月にはサンディエゴのホテルで慈善晩餐会、また市内の各大学で受賞者の講演会が行われる。
(2018年7月1日号掲載)