ノーベル医学生理学賞のアリソン教授
元スクリプス研究所博士研究員
2018年10月2日
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2018年ノーベル医学生理学賞は、体内で異物を攻撃する免疫反応にブレーキをかけるタンパク質を突き止め、がんの免疫治療薬開発に道を開いた本庶佑 (ほんじょ・たすく) 京都大特別教授 (76) と、テキサス大のジェームズ・アリソン教授 (70) に授与されることになった。
授賞理由は「免疫反応のブレーキを解除することによるがん治療法の発見」。
「世界で年に何百万人もの命を奪うがんとの闘いで、本庶氏の発見に基づく治療法が著しく効果的だと示された」と評価された。
発見はその後、免疫治療薬「オプジーボ」として実用化されている。
免疫の力を強め、がんと闘う「がん免疫療法」の時代を切り開いた日本発の成果が最高の栄誉に輝いた。
共同受賞者のジェームズ・アリソン氏はテキサス州生まれの70歳。
1970年テキサス大大学院博士課程修了。
1970年代半ばの3年間はラホヤのスクリプス研究所に博士研究員として在籍した。
1985年カリフォルニア大バークリー校、1997年ハワードヒューズ医学研究所などを経て、2012年からテキサス大教授。
2014年ガードナー国際賞、2015年ラスカー賞など多数の賞を受賞している。
(2018年10月16日号掲載)