非常事態宣言に抗議デモ「権力乱用」
全米各地、サンディエゴは200人参加
2019年2月20日
トランプ大統領がメキシコ国境の壁建設費確保を狙い署名した国家非常事態宣言に抗議するデモが、全米各地で2月18日に行われ、参加者らは「非常事態はでたらめ」 「宣言は権力乱用だ」 などと反発の声を上げた。
AP通信などが報じた。
この日はワシントン、リンカーン両元大統領の誕生日にちなんだ「大統領の日」 と呼ばれる祝日。
非政府組織 (NGO) が約250か所で呼びかけ、ニューヨークでは1,000人以上が集まったほか、ワシントンやシカゴでも数百人が参加した。
ティフアナとの国境に近いサンディエゴでは、約200人が「トランプ氏 (の存在) こそ非常事態だ」 などとシュプレヒコールを叫びながら、国境の壁建設を認めない姿勢を示した。
報道によると、サンフランシスコの抗議デモでは、非常事態宣言後、トランプ氏がフロリダ州でゴルフにいそしんでいることにちなみ「非常事態宣言の次はゴルフ」と皮肉った横断幕が掲げられた。
カリフォルニア州など16州は18日、宣言の違憲性を指摘し、トランプ氏らを相手取り、宣言の差し止めを求める訴訟をサンフランシスコ連邦地裁に起こした。
16州の大半の知事は、トランプ政権と対立する民主党に所属している。
(2019年3月1日号掲載)