Saturday, 17 May 2025

CA州知事の解職請求署名150万件 リコール選挙実施? 前SD市長出馬か

2021年2月21日

CA州ギャビン・ニューサム知事 (民主) のリコール (解職要求) を求める署名活動の指揮をとる団体「リコール・ギャビン 2020」 (Recall Gavin 2020) は2月15日、住民投票によるリコール選挙に必要な約150万件の署名が集まったことを明らかにした。

ニューサム知事は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年春から現在まで、外出禁止令や厳しい経済閉鎖措置を宣言してきたが、CA州内の感染者数は今年初めまで上昇の一途をたどっており、州民の間に「規制疲れ」が広がっているのも事実。

とりわけ、経済活動の自由を奪われて廃業に追い込まれたり、倒産に至るなどの窮地に立たされた小規模経営者からの怒りが目立つ。

ニューサム知事に対するリコール運動の発火点は昨年5月1日に発令された海岸閉鎖だった。

同知事は「パンデミックを収束できるのは州民の行動だけだ」と宣言。

外出禁止令や経済活動停止令に加えて、CA州民の最大のレクリエーションとも言える夏場の海水浴場の閉鎖を発令し、住民に自制的な行動を要請した。

この決定に「サーフィンの街」として有名なオレンジ郡ハンティントンビーチ市の議会が反発。

法的に争うよう市当局に求めることを議決した。

同市では閉鎖命令や外出禁止措置に反対する約2,500人が海水浴場近くに集結し、知事のリコールを訴えるメッセージを掲げて抗議の声を荒げた。

リコール・ギャビン 2020によると、同知事のリコールを求める署名は期限の3月17日までに180万~200万件に達する見通し。

リコール選挙が実施されれば、2003年のグレイ・デイビス知事 (民主) 以来、カリフォルニア史上2度目となる。

18年前のリコール選挙ではアーノルド・シュワルツェネッガー新知事 (共和) が誕生している。

2022年のCA州知事選に立候補を表明している前SD市長ケビン・フォールコナー氏は、リコール選挙 (実施されれば2021年内) への出馬も視野に入れているようだ。


Photo:© Matt Gush / shutterstock.com


(2021年3月16日号掲載)