2021年2月20日
サンディエゴの人気スポット、シーポートビレッジを含む、ダウンタウン・ウォーターフロントの大型再開発プロジェクトの最終案作成が進められている。総工費25億ドル (約2,625億円)
サンディエゴ港湾局は5年前、長期的な展望として、過去最大級のウォーターフロント再開発に着手する意向を表明。
港湾局の呼びかけに応じ、プロジェクトに興味を示す開発業者、コンサルタント社など、これまで100社を超える企業/団体が計画案を提出した。
港湾局が示しているコンセプトは、ウォーターフロント (シーポートビレッジ~北マリーナパーク~USSミッドウェイ博物館の南側) 一帯を「セントラル・エンバーカデロ」 (中央波止場) として整備し、新しいサンディエゴの魅力を創出する――というもの。
再開発計画の対象域は全体で70エーカーの広さに及ぶ。
重要ポイントは、一般のツーリストスポットに見られる観光客一辺倒のアトラクションを排し、地元住民にも寛ぎのスポットとなる要素を取り入れること。
より広いスペースを確保して、コンサートやイベント会場としての機能性を向上させる目的もある。
開発業者の本命候補は「1HWY1」。
その基本計画の中で注目されるのは、シアトルのスペースニードルに似た高層タワーをシーポートビレッジに出現させる構想。
約500フィート (約150メートル) の塔はサンディエゴの新たなランドマークになりそう。
さらに、テーマ性とデザイン性を強調した複数のホテル、多目的イベントセンター、人工ビーチ、商業用/プラーベート用の船舶係留場、水族館、海洋研究所、水産加工施設などの建設案も盛り込んでいる。
Eataly (イタリアの食材販売)、Bonobos (メンズウェア)、Apple 旗艦店などブランド価値の高い企業の誘致を進めつつ、空港利用者の立ち寄りスポットとしての魅力を増大させる案も含まれている。
1HWY1チームの最終計画書の提出期限は今年12月31日。
プロジェクト (第1フェーズ) の着工は2024~25年の見通し。
*写真はイメージ
(2021年3月1日号掲載)