ガガンボ、今年もSDで大量発生?
蚊に似た足長昆虫、実はハエの一種
2019年6月1日
晩春から夏にかけて、大型の蚊のような外見をした、足の長い虫 (*写真) が浮遊しているのを見かける。
実は、この虫は蚊ではなく、昆虫分類では「ハエ目」(双翅目=そうしもく) に属するクレインフライ (crane fly) という蠅の一種。
日本ではガガンボ、カトンボ、またはアシナガトンボと呼ばれている。
ガガンボは人を刺したり、血を吸うことはなく、無害な虫。
光に誘導される性質があるので、民家の照明に引き寄せられ、夜になると屋内に集まってくる。
2017年夏にサンディエゴ郡でガガンボが大量発生した背景には、南カリフォルニアを襲った冬季の異常降雨の影響があり、植物の急成長を促し、平年以上に各種昆虫の出現に拍車をかけた。
今年4~5月は平年を下回る低温が続き、春季のガガンボの姿はあまり目立たなかった。
だが、サンディエゴ郡当局によると、気温が上昇する夏季には2017年と同様に大量発生が見込まれるという。
むしろ警戒すべきは、西ナイル熱、ジカ熱、デング熱などのウイルスを媒介する蚊の脅威だ。
(2019年6月16日号掲載)