2023年7月25日
サンディエゴ国際空港 (リンドバーグ・フィールド) への公共交通機関の接続機能を向上させる目的から、ダウンタウンを中心的な輸送基地 (セントラル・モビリティ・ハブ) の建設候補地と定め、具現化に向けて大掛かりな計画が進められている。
サンディエゴ政府協会 (SANDAG/SD市の開発公社) は先月、SD国際空港 ↔︎ ダウンタウンの移動手段として、全自動無人運転車両システム (ピープルムーバー/高速地上モノレールサービス) が時間節約と交通量削減に大きく貢献できるとの見解を明らかにした。
SANDAGは、トロリーラインの延伸・拡大やバス運行サービスの追加・拡充など、様々な代替手段を比較した結果、最も効果的なオプションは「自動運転の人間移動装置」としての軌道系輸送整備が最適と判断。
ダウンタウンのサンタフェ・デポ (アムトラック、コースター、トロリーの発着拠点) から空港までの2.5マイルを、無料で2~4分おきに移動できるモノレール建設を視野に入れ、計画ガイドラインの作成に意欲を示している。
実現すれば、各種交通機関でサンタフェ・デポに到着した空港利用客を迅速かつ簡便に輸送することができ、ダウンタウン~空港間の交通量が2割減少し、移動時間も最大24分節約できると見込まれている。
SANDAG の説明によると推定コストは13億から20億ドル。
このプロジェクトは連邦対応の交通資金を得る可能性が高く、空港側は既に確約しているという。
最終承認を受けて資金が提供されれば、完成は5~6年後となる。
輸送ルートに使用される敷地は基本的にSD市および公共機関の公有地だという。
モノレール建設はSD市のセントラル・モビリティ・ハブ構想の実現につながっていく。
(2023年8月16日号掲載)