2023年8月5日
サンディエゴを拠点とする米海軍兵士が中国側に軍事機密を流出したとして、スパイ関連の容疑で逮捕された。
地元メディアが8月3日に伝えた。
連邦裁大陪審の起訴状によれば、この兵士 (22) は米海軍艦船の防衛能力と兵器データ、艦船の潜在的な弱点と機能性に関する極秘ファイルの提供と引き換えに、中国の情報担当将校から数千ドルを
受領したという。
検察は、この兵士が中国側に軍事装備の写真と米海兵隊が関与する海上戦闘演習の詳細を提供したと主張している。
兵士は米海軍強襲揚陸艦エセックス (LHD-2) の機械工として配属されており、8月2日にサンディエゴ海軍基地で逮捕
された。
この一件はカリフォルニア州南部地区で起訴された初のスパイ関連事件となった。
起訴状によると、容疑者は米国市民になるための申請が保留されている間に、中国の将校から接触を受けた。
一兵士が米国市民権の獲得を目指しながら “裏切り行為” に及んだ事件に驚きの声が上がっている。
8月5日には、ベンチュラ郡海軍基地で勤務していたもう一人の水兵 (26) が中国に機密情報を提供し、同じ罪状で起訴された。
彼は中国の情報将校にインド太平洋地域での大規模な米軍演習の作戦計画を送信したとされる。
連邦政府当局は両事件の関連性については明言を避けた。
両被告はサンディエゴとロサンゼルスの連邦裁判所で、それぞれ無罪を主張している。
(2023年8月16日号掲載)