2023年8月15日
サンディエゴ市議会は8月、スマート・ストリートライト (カメラ機能やデータ収集ソフトウェアを備えた街灯) の導入案に7対2、ナンバープレート・リーダー (車両ナンバーの自動読み取り装置) の採用案に6対3の賛成多数で可決した。
市議会の決定は即時の実行を意味しておらず、将来的に、サンディエゴ市警察 (SDPD) がこれらの
先端技術を備えた防犯機材を使用する可能性を示すものと説明している。
2024会計年度 (2023年4月1日~2024年3月31日) 予算には、500基のスマート・ストリートライト
配置のため、市警察の一般財源から350万ドルが割り当てられる。
民間企業との契約審査を経て、新機材の導入が可能となる見込みだ。
SD市公安委員長マーニ・ヴォン・ウィルパート市議会議員は、スマート・ストリートライトとナンバープレート・リーダーの技術は市内の犯罪削減に大いに寄与すると語り、導入に積極的な姿勢を示している。
一方で、市民の多くは市議会の決定に難色を示し、過度なプライバシー侵害を許容しかねないと反発している。
記者会見の席で市民感情への対応を問われたウィルパート市議は、市議会の決定は技術導入の検討のみであることを再確認した。
過去にも、SD市はスマート・ストリートライト導入に取り組んでいた。
2016年には4,200基を設置するために3,000万ドルの予算を承認し、実際に3,200基が導入されたが、2020年9月に市民からの強い反発を受け、プロジェクトは一時停止に陥っている。
SDPDによると、当時導入されたカメラが関与した約400件の事件のうち、スマート・ストリートライトのデータから約100件が有罪と確定された。
しかし、多くのカメラは使用寿命を迎えており、再稼働は難しい状況だという。
*写真はイメージ
(2023年9月1日号掲載)