Tuesday, 04 February 2025

ダイヤモンド号、3年ぶり日本へ SD出港、クルーズ船受け入れ再開

2023年3月9日

2020年2月に乗客らの新型コロナウイルス集団感染が判明した大型クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」が3月8日、訪日クルーズ船受け入れ再開後、日本国内で初めて神戸港に入港した。

8日午前6時半ごろ、船は神戸市消防局の消防艇による放水や、約3年ぶりの来日を喜ぶ市民らに出迎えられて岸壁に着いた。

検温を終えた乗客らが下船し、市内観光などへ出かけた。


国際クルーズ船の国内受け入れは、ダイヤモンド・プリンセスの新型コロナ集団感染をきっかけに、2020年3月以降停止されていた。

昨年11月に国土交通省が再開を表明し、今年3月から順次、寄港している。


船は米国のプリンセス・クルーズ社が運航し、乗客の定員は約2,700人。

今回は2月にサンディエゴを出発し、神戸港を経て、鳥羽港 (三重県) や横浜港へ寄港する予定が立てられている。


日本政府は訪日クルーズ船の寄港先を2025年100港まで拡大する数値目標を設定。

閣議決定する改定版「観光立国推進基本計画」に盛り込む。

過去最多は2019年の67港だが、受け入れる地方港を増やし、買い物などの消費増を目指す。


観光立国推進基本計画の改定では、クルーズ船による訪日客数もピークだった2017年の水準 (253万人) を2025年回復させようとしている。

訪日客は国際空港や主要港に近い大都市に集まる傾向が続いており、地方港にクルーズ客を呼び込めば分散化できる。


目標達成に向け、国交省は外国の船会社と港を管理する自治体のマッチング支援を強化。

内陸まで足を延ばしてもらえるような観光資源の活用、瀬戸内海や南西諸島での新たなクルーズ周遊ルートの開拓も自治体と連携し、推進していく。



*Picture:© CoolR / shutterstock.com



(2023年4月1日号掲載)