2023年2月28日
ランチョバーナードで不治の植物病が発見される
カリフォルニア州食品農業局(CDFA)はこのほど、サンディエゴ市で黄龍病(HLB)が初めて検出されたことを発表した。
HLBは、すべての柑橘類に感染し枯死させる不治の植物病で、サンディエゴ市ランチョバーナード地区の住宅用柑橘類の木から発見され、この地域に植物検疫が設けられることになった。
HLBは、ミカンキジラミ(Asian citrus psyllid=ACP)と呼ばれる小害虫が柑橘類の木の葉や茎を食べることで広がる。
人や動物に害はないが、一度感染した木は枯れてしまうため、取り除かなければならない。
サンディエゴ郡では2021年にオーシャンサイドで初めてHLBが確認されている。
HLBの拡大を阻止する目的で、現在、サンディエゴ、オレンジ、リバーサイド、サンバーナディーノ、ロサンゼルス各郡の一部で柑橘類の植物検疫が実施されている。
今回、ランチョバーナードでの検出を受けて、新たなHLB検疫所を設立。
ランチョバーナード、4Sランチ、ランチョサンタフェ、ランチョペナスキートス、ブラックマーケットランチ、カーメルマウンテンランチ、パウエイ、エスコンディードの一部を含むHLB検疫地域が設定された。
HLBシトラス植物検疫は、致命的な病気の蔓延を防ぐために、シトラスの植物や資材の輸送や移動を禁止している。
今回新たに設定された検疫区域は、オーシャンサイド地域における従来の検疫境界線と交差することはない。
カリフォルニア州で柑橘類木を所有していると推定される60%の住宅所有者は、州の柑橘類を守る重要な役割を担っており、害虫や病気の兆候を調べた上で、自分たちの裏庭の木を守るよう求められている。
ACPとHLBの症状の詳細と写真は、CaliforniaCitrusThreat.org またはカリフォルニア大学のウェブサイト参照。
*シトラス害虫・疾病予防プログラムについて
シトラス病害虫予防プログラムは、カリフォルニア州の柑橘類生産者が出資し、州食品農業局が運営する、同州の柑橘類を脅かす深刻な病害虫と闘うための政策。