Thursday, 28 March 2024

ユキヒョウ2頭、新型コロナ感染 SD動物園の絶滅危惧種

2021年7月30日

サンディエゴ動物園で飼育されている2頭のユキヒョウ (雪豹=Snow leopard=中央アジアの高地に生息する大型ネコ類) が、相次いで新型コロナウイルスに感染したことが明らかになった。

最初はオスの「ラミル」(9歳) に咳と鼻水の症状があり、園内の検査で陽性反応を示したことから、7月23日に動物園側が発表。6日後の29日にメスの「ナフィサ」(3歳) にも同様の症状があり、便のサンプル検査を行ったところ、ラミルに続いて陽性を示した。

動物園スタッフが別のサンプルをCA州動物保健・食品安全研究所 (CAHFS) に送り、州レベルの研究所での再検査を求めたところ、やはり陽性が確認された。

サンディエゴ動物園の獣医スタッフによると、ラミルとナフィサは食欲と行動パターンに異常はなく、咳も改善されつつあるという。

2頭のユキヒョウの感染経路は解明されていない。

米疾病対策センター (CDC) の説明によると、ライオン、トラ、飼い猫などのネコ科動物のコロナウイルス感染症は比較的稀 (まれ) で症状も軽いが、絶滅危惧種は高いリスクに晒されているという。

ユキヒョウは地球上に約4,000~6,500頭 (推定) のみが生存する希少生物だ。

サンディエゴ動物園では、2頭のユキヒョウと2頭のアムールヒョウ (アムール豹=Amur leopard=別名:シベリアヒョウ) が同じ囲いの中で一緒に暮らしており、ラミルに陽性反応が出た時点で、動物園スタッフが他の3頭への感染を憂慮し、4匹を厳重に監視しながら隔離する措置を取った。

これら4匹の一般公開は保留されている。


*写真はユキヒョウ / shutterstock.com


(2021年8月16号掲載)