2022年8月12日
大リーグで8月2日のトレード期限前に移籍の噂 (うわさ) が取り沙汰されたエンゼルスの大谷翔平選手。
今季終了後に各球団で来季に向けたチーム編成が始まり、大谷とエンゼルスの交渉が難航すれば、オフにトレード話が再燃する可能性がある。
2021年に投手で9勝、打者で46本塁打と大活躍してア・リーグの最優秀選手に輝いた大谷は、今季も「二刀流」で躍動、8月9日にベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利、2桁本塁打」を達成した。
市場価値は高く、パドレスの A・J・プレラーGMがトレード交渉の舞台裏を米メディアに語り「大谷の争奪戦になれば参加するつもりだったが、オーナーが手放さなかった」ことを明かした。
来季契約で大谷は年俸調停権を得た選手として史上最高額となる2020年のレッドソックス、ムーキー・ベッツ (現ドジャース) の2,700万ドル (約36億円) を上回る可能性が高い。
大リーグ関係者は「今季、負傷せずに二刀流で終われば、大谷側は相当強気に出るはず」と語る。
自由に球団を選べるフリーエージェント (FA) になるのは来季終了後で、2024年以降の年俸のさらなる上昇は必至。
1年5,000万ドル (約66億5,000万円) 以上と予測する報道もある。
二刀流で傑出したプレーを続け、商業的価値も高い大谷のバリューは比類がない。
エンゼルスのペリー・ミナシアンGMも「価値を付けるのはとても難しい」と認め、先の関係者は「年俸調停では他の選手をモデルケースにするが、大谷の場合は前例がない。
交渉が折り合わなければ、トレードの可能性はある」と指摘した。
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(2022年9月1日号掲載)