Friday, 29 March 2024

子供0~4歳の入院率、デルタ比で5倍増に SDの専門医、新型オミクロン変種 BA.2 を警戒

2022年3月19日

新型コロナウイルスのオミクロン株が米国で流行のピークを迎えた今年1月、感染した0~4歳の子供の入院率デルタ株流行時の5倍に上ったとの研究結果を、米疾病対策センター (CDC) が3月15日に発表した。

この年代はワクチンの接種対象になっておらず、CDCチームは「周囲の大人らが接種を受けるなどして乳幼児を守ることが大切だ」と指摘した。

同チームは2020年3月から今年2月下旬までに、米国内の14州で入院した約2,600人の0~4歳児のデータを解析。

オミクロン株がピークとなった1月8日までの週には10万人当たり14.5人が入院した。

デルタ株のピークだった昨年9月11日までの週の2.9人と比べて5倍となった。 


オミクロン株が主流となっていた間に入院した子供のうち、63%は慢性的な肺の病気や血液の病気など健康上の懸念がなかった。

入院した大多数は6か月未満の乳児だった。 


集中治療を受けた子供は今年1月、昨年9月の3.5倍に増えた。

一方で、オミクロン株流行期間での入院の平均日数は、デルタ株流行期間よりも半日ほど短かった。


米製薬大手ファイザーは3月15日、ワクチンの4回目接種に関する緊急使用許可を米食品医薬品局 (FDA) に申請した。

3回目を済ませた65歳以上の高齢者が対象

3回目から4か月以上空けて4回目を接種した場合、3回のみの人と比べて感染率は半分に、重症化率は4分の1に抑えられた。

また、18歳以上の医療従事者700人が参加した臨床試験では、4回目接種により、オミクロン株の細胞侵入を防ぐ血中の中和抗体の量が8~10倍に増えた

米バイオ企業モデルナも17日、ワクチンの4回目接種を可能にする緊急使用許可をFDAに申請した。

開発中のオミクロン株用ではなく現行製品を使う。

18歳以上が対象

重症化リスクの高い人などの選択肢を確保することが目的。

ファイザー、モデルナの両社とも、これまで打ったワクチンのメーカーは問わない


オミクロンBA.2と呼ばれる新たなCovid-19亜種が米国内で、特に北東部や西部で増え始め、現在の症例のうち約2530%を占めている。

感染症の専門家であり、ファミリー・ヘルス・センターズ・オブ・サンディエゴの集団衛生責任者クリスチャン・レーマー医師は「新型コロナウイルスは今も存在し、私たちを脅威に曝している事実を忘れてはならない」「この新しい変種オミクロンBA.2が、アジアと西ヨーロッパの感染急増の原因である可能性が高い」と語った。

地元メディアが伝えた。

同医師によると、変種BA.2はオミクロンよりも3040%感染力が強いという。

SD郡では感染者が増加傾向にあり、廃水モニタリングでも地域社会でのBA.2の存在がより明らかになっていると指摘。

一方で、SD郡はワクチン接種率が比較的良好であり、既に感染している人が多く、自然免疫を有していることが朗報。

しかし「自然感染やワクチンによる免疫であっても、その免疫力は低下する。 人々の免疫がどの程度続くのかを問題視している」とレーマー医師は言う。

4度目のブースター接種こそが (感染対策への) 最善策となるだろう」と強調した。


サンディエゴ郡保健福祉課の3月19日付けデータによると、新型コロナ検査者の陽性率がわずかに上昇し、新規感染者は659人だった。

郡内の累積感染者数は747,174人で前日比19人増。

新たに報告された死亡者はなく5,138人のまま。

直近1週間のPCR検査では3月18日時点での平均陽性率2.8%

15日の2.7%から0.1%増加した (*SD郡当局は火曜と金曜に統計データを報告)。

カリフォルニア州公衆衛生局の最新統計によると、18日現在、SD郡内の陽性入院患者数は205人で前日比7人減。

そのうち集中治療室 (ICU) の患者は35人で前日比6人。

ICUの空きベッドは6床減少し228床となった。

5歳以上のSD郡住民のうち、294万人以上 (93.4%) が少なくとも部分接種を受け、258万人以上 (82.1%) が完全接種を済ませている。


ワクチン接種の予約とロケーション確認は myturn.ca.gov (カリフォルニア州公衆衛生局)、または coronavirus-sd.com/vaccine (サンディエゴ郡保健福祉課) へ。



(2022年4月1日号掲載)