2021年1月15日
ラホヤ免疫学研究所 (La Jolla Institute for Immunity) などの研究グループは、新型コロナウイルスに感染した場合、ヒトの体内でできる免疫が8か月間ほど続くとする研究結果をまとめ、その論文が学術誌『サイエンス』に掲載された。
主要メディアが伝えた。
研究発表によると、感染した19歳~81歳の男女188人の血液を調べた結果として、新型コロナウイルスを攻撃する抗体が発症の20日後~8か月後まで安定して検出されたとしている。
この特定の抗体は「メモリーB細胞」と呼ばれる細胞が作り出して放出するタンパク質で、体内に侵入した病原体に結合し、発症してから4か月後~5か月後まで緩やかに増加する傾向があるという。
最初に感染して体内でできる免疫が2度目の侵入に備える働き (免疫記憶) については、新型コロナの確認から1年ほどしか経過しておらず、免疫記憶が継続する詳しいメカニズムは明らかになっていなかった。
ラホヤ免疫学研究所のシェーン・クロッティ教授は「(新型コロナウイルスの) 感染者の多くは再感染しても、比較的長い期間、重症化を免れる可能性が示された」と語る。
(2021年2月1日号掲載)