Monday, 24 June 2024

鳥の密輸容疑で旅行者拘束 米—メキシコ国境、絶滅危惧種法違反

2023年1月13日

米税関国境警備局 (CBP) の現場執行部 (OFO) 職員は1月10日、メキシコ北東部のコアウイラ州とテキサス州の米墨国境に架かるカミノレアル国際橋での検問で、ピックアップトラック車内の小箱に隠された未申告のオウムを発見し、この旅行者を密輸容疑で拘束した。


CBPから連絡を受けた米国魚類野生生物局 (USFWS) は、同局発行の輸入許可証を取得しないまま、連邦規制を順守せずにオウムを輸入することはレイシー法 (Lacey Act野生生物保護法 / 2008年改正)、絶滅危惧種法 (2002年制定)、 野鳥保護管理法 (1992年制定) に違反すると説明。

このオウムは押収され、USFWSに引き渡された。

 
また、昨年12月26日には、オタイメサ通関でハイブリッド中型高級車に乗った旅行者2人が米国入国を申請中、CBP職員が荷物を検査していたところ、ストッキングに包まれた生きたオオハシ2羽を発見し、この2人を密輸容疑で拘束している。

オオハシはカリブ諸島を除く中南米に生息する絶滅危惧種で、日本では「大嘴 (オオハシ)」または「巨嘴鳥 (きょしちょう)」と
表記される。


野鳥保護管理法 (Wild Bird Conservation ActWBCA) は、米国が関与する全ての野鳥の取引が生物学的に持続可能であることを条件とし、種の利益になることが証明されない場合には、外来鳥類の輸入制限または禁止すると定めている。


*イラストはオオハシ



(2023年2月1日号掲載)