トヨタ、米国で「レクサス」 値引きせず
一部店舗で実施、競合高級車の価格参考
2015年12月7日
トヨタ自動車は12月7日までに、高級車ブランド「レクサス」の米国の一部店舗で、値引きに応じない販売価格を設定する方針を明らかにした。
2016年半ばに導入する計画。
スマートフォンで販売価格の情報を集める動きが広がっているため、交渉の手間を省き、他の顧客との不平等感を解消する狙い。
レクサス米国事業のブライアン・スミス担当副社長は、米国に236店の販売店がある中で「当初は12程度の店舗が導入の意向を示している」 と説明。
実際に導入されれば「採用する店舗数は徐々に増えるだろう」との予測を示した。
ホンダの「アキュラ」や日産自動車の「インフィニティ」、ドイツのアウディ、BMWといった競合する高級車ブランドの価格などを参考に価格を設定する。
インターネットでも価格を閲覧できるようにすることを検討中。
中古車でも値引き交渉のない価格設定にする方針。
価格に納得しない消費者に対し、値引き交渉で引き留めることはしない。
レクサスは主要市場の米国で2015年通年の新車販売台数が過去最高を更新する見通し。
似た試みとして、米自動車最大手GMがかつて展開したブランド「サターン」 で値引きをしない価格設定をしていた。
(2016年1月1日号掲載)