10年で1300億円赤字
トランプ氏、税金払わず
2019年5月9日
ニューヨーク・タイムズ紙 (電子版) は5月7日、トランプ大統領の1985~94年の納税に関する文書を入手し、この10年間に手掛けた事業で11億7000万ドル (約1300億円) の赤字を出していたと報じた。
「トランプ氏は非常に多くの金を失ったため、10年間のうち8年間は所得税を払わずに済んだ」と伝えた。
トランプ氏は不動産、カジノ、ホテル業と手広く手掛け「ビジネスで成功した」とのイメージをアピールしてきたが、ニューヨーク・タイムズ紙は「入手した納税情報は、彼の取引の能力や財政事情がはるかに寒々としたものであることを示している」と指摘した。
トランプ氏は歴代大統領の慣例を破り、納税申告書の公開を拒否している。
その理由の一端にはこうした事情もありそうだ。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ氏がこの10年間毎年、多額の赤字を出し、特に1990、91両年の赤字はそれぞれ2億5000万ドル以上だった。
トランプ氏の元顧問弁護士で、連邦選挙運動法違反の罪などで服役中のコーエン受刑者は以前、トランプ氏が税金対策のため資産を過少申告するなどしていたと議会で証言していた。
(2019年6月1日号掲載)