エース活躍で新たな歴史
カナダ勢初Vのラプターズ
2019年6月15日
2点リードの第4クオーター残り0.9秒。
トロント・ラプターズのエース、カワイ・レナード (サンディエゴ州立大出身/*写真) は厳しい表情のまま2本のフリースローを沈めると、勝利を確信して両手を突き上げた。
3連覇を狙った王者ゴールデンステート・ウォリアーズを破り、カナダに本拠を置くチームとして初優勝。
リーグ史に新たな一ページを加える立役者となり「俺たちは歴史をつくったんだ」と、充実感に浸った。
これまで要所で勝ちきれなかったチームは、リーグ屈指の得点力を持つレナードの加入で勝負強さを身に付けた。
スパーズ時代に優勝経験を持つ新エースは、NBA決勝でも1試合平均28.5得点と攻撃力の高さをいかんなく発揮。
優勝まであと1勝として迎えたこの試合でも、22点をマークした。
司令塔のカイル・ラウリーが「彼にできないことは何もない」と舌を巻く活躍だった。
抜群の存在感で、自身2度目となる最優秀選手 (MVP) も受賞。
それでも、レナードは「チームのみんなでやり遂げたこと」 と仲間を讃えた。
口数が少ないことで知られるが、プレーでチームを牽 (けん) 引し、頂点に導いた。
(2019年7月1日号掲載)