Friday, 04 October 2024

大統領が量刑意見に介入

 

大統領が量刑意見に介入

検事抗議、盟友事件で

2020年2月13日

© Cornelius O'Donoghue / shutterstock.com
トランプ大統領は2月11日、ロシア疑惑をめぐり偽証罪などで有罪評決を受けた盟友ロジャー・ストーン被告 (67*写真) に関し、禁錮7~9年が相当とした検察官の意見を厳しすぎると激しく批判した。

直後に司法省が量刑の短縮を求めたところ、異例の政治介入に抗議して4人の検察官全員が担当を辞めると表明、うち1人が検察官職も辞した。

前回大統領選でトランプ氏の顧問を務めた政治コンサルタントのストーン被告について、首都ワシントンの連邦地裁の陪審は昨年11月、7つの罪状全てが有罪の評決を出し、検察官らが2月10日に量刑意見を表明した。

トランプ氏は11日、「とても不公平だ」とツイッターで猛烈に批判。

司法省は「過剰で不当」だとして、検察官の意見を撤回するとの異例の文書を裁判所に提出した。

トランプ氏は量刑意見をめぐり、司法省と直接話していないと釈明する一方、「やろうと思えばできる。私にはその権利がある」と語った。

野党民主党のシューマー上院院内総務は「大統領は司法省について自分の敵を訴追し、友人を助ける個人的な機関だと考えている」と述べ、司法の独立性を理解しないトランプ氏を批判した。


(2020年3月1日号掲載)