Monday, 07 October 2024

日米にパイプ、手腕未知数

新駐日大使、経験乏しく

2020年3月15日

トランプ政権が3月13日に次期駐日大使に指名すると発表した、ハドソン研究所のケネス・ワインスタイン所長 (58) は、ポンペオ国務長官や安倍晋三首相ら日米両政権との近さが強みだ。

ただ、外交や政治の実務経験は乏しく、今年始まる在日米軍の駐留経費負担 (思いやり予算) 交渉など、両国間の重要課題で橋渡し役を務められるのかどうかは未知数だ。

トランプ政権は駐留経費交渉で日本側に負担増を求める方針を示すなど、11月の大統領選をにらみ対日要求を強めている。

外交筋によると、ワインスタイン氏はポンペオ氏やペンス副大統領とのパイプを持つ一方、トランプ大統領と直接やりとりできる関係にはない。

一部には大使就任を不安視する声もある。

歴代駐日大使は、政官界などで実績を上げた人物を任用する例が多い。

上院民主党院内総務だったマンスフィールド氏や、大統領候補と副大統領を両方経験したモンデール氏、ハーバード大の日本研究者だったライシャワー氏らが就任している。

近年では故ケネディ元大統領の長女キャロライン・ケネディ氏が注目を集めた。


(2020年4月1日号掲載)