Tuesday, 10 December 2024

プライバシーや安全性懸念

ズーム、利用者急増2億人超

2020年4月7日

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インターネットを通じたビデオ会議システム「ズーム」 の利用者が急増している。

しかし、プライバシーや安全性に関する問題が発覚し、運営する米新興企業「ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ」は対応に追われている。

ズームは企業の在宅勤務や教育機関の遠隔授業で活用が広がり、3月の利用者数は1日当たり2億人以上を記録。

昨年末の1千万人から急伸した。

アップルのアプリ市場のダウンロード順位はトップだ。

人気が高まる一方、ズームを使った公開イベントで、ポルノや白人至上主義者の映像を流す「ズームボミング(爆撃)」と呼ばれる嫌がらせ行為が問題化した。

中止に追い込まれたイベントもあり、ズーム社はパスワード設定などの防止策を利用者に呼び掛けた。

ズーム社の杜撰 (ずさん) なプライバシー管理を指摘する報道も相次ぐ。

利用者の端末データを米交流サイト大手フェイスブックに送信したり、米交流サイトのリンクトインで登録した職歴などの情報が無断で閲覧されたりしたことが報じられ、ズーム社は見直しを進めている。


(2020年4月16日号掲載)