Friday, 29 March 2024

連邦判事の承認 200 人に

 

大統領指名、保守へ誇示

2020年6月26日

上院は6月24日、保守派のウィルソン連邦高裁判事の指名を与党共和党の賛成多数で承認した。

トランプ大統領が指名した連邦判事承認は200人目で、空席だった高裁判事ポストを全て埋めた。

トランプ氏は「1期目で300人近くにしてみせる」と訴えている。

11月の大統領選に向け、人工妊娠中絶の是非や銃規制などをめぐる司法判断に大きな影響を与える保守派判事の承認を実績に、保守層の支持固めを図る。

連邦判事は終身制。

トランプ氏の下で承認された判事の多くは若く、今後、長期にわたり司法判断に影響力を持つ。

人工妊娠中絶に強く反対するキリスト教右派や、銃規制反対派など、トランプ氏の支持層にとって持つ意味は大きい。

上院での承認には与党共和党との連携が不可欠。

同党上院トップのマコネル院内総務の下で判事人事を優先して審議してきた。

同氏も大統領選と同日実施の上院選で改選を迎えるため、選挙に向けた成果とする思惑が一致している。

トランプ氏の下で承認された判事には保守派の連邦最高裁判事2人も含まれる。

現在の構成は保守派5人、リベラル派4人。

リベラル派のうち最高齢の女性ギンズバーグ判事 (87) はたびたび入院するなど、健康を不安視する声も上がっている。



(2020年7月16日号掲載)